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トラックを手放すときの「減車届」:いつ出すか、出し忘れると何が起きるか

この記事のポイント

  • 緑ナンバーのトラックを減らすときも、増やすときと同じく、運輸支局へ前もって届け出る。
  • 売却・廃車・リースや借りた車の返却・営業所間での移動は、どれも減車にあたる。
  • 届出をしないで台数を変えると、100万円以下の罰金の対象になる。営業所の台数が5両を下回る減車は、原則として認められない。

※登場人物は架空のキャラクターです。内容は2026年10月時点の法令と、中部運輸局(愛知・岐阜・三重などを管轄)の公示にもとづきます。運用の細部は運輸局ごとに異なるため、実際の手続きは管轄の運輸支局にご確認ください。

ミナ

ゲンさん、来月で古い4tを1台売るそうなんです。課長に「減車届も忘れずに」って言われました。

ゲンさん

おう、えらいぞ課長。減車届はな、増車届より忘れられやすいんだ。

ミナ

トラックが減るだけなのに、届出が要るんですか?

ゲンさん

要る。しかも減らす前に出す。そこは増車と同じだ。

減車も「事前の届出」

ミナ

どうして減らすときも届出なんですか?

ゲンさん

運送会社は、営業所ごとに「どんなトラックを何台置くか」を事業計画として国に出してる。その台数を変えるときは、あらかじめ届け出ることになってるんだ(貨物自動車運送事業法 第9条第3項)。

ミナ

「台数を変える」なら、増やすのも減らすのも同じってことですね。

ゲンさん

そういうことだ。施行規則では「各営業所に配置する事業用自動車の種別ごとの数の変更」と書いてあって(貨物自動車運送事業法施行規則 第6条第1項第1号)、増車も減車もこれに入る。出す書類も、増車と同じ「事業計画変更事前届出書」だ(同条第2項)。

ミナ

前に増車届のお話を聞いたときと同じ書類なんですね。

ゲンさん

ああ。増車の流れは緑ナンバーのトラックを増やすときの「増車届」の流れと注意点で話したとおりだ。中部運輸局の公示でも、届出はあらかじめ出すこと、繁忙期は当日に処理できないことがあるから、実施予定日より前に出すよう努めること、とされてる。

減車届が要る場面

ミナ

「売るとき」のほかにも、減車になる場面はありますか?

ゲンさん

けっこうあるぞ。営業所に置いてある緑ナンバーのトラックが、その営業所の台数から外れるときは、ぜんぶ減車だと思っておけ。

  • 売る・譲る
  • 廃車にする
  • リース期間が終わって返す
  • 短い期間だけ借りていたトラックを返す
  • 自社の別の営業所へ移す(移す先の営業所では増車になる)
ミナ

営業所の間で動かすのも、ですか? 同じ会社なのに。

ゲンさん

そうだ。中部運輸局の公示では、自社の営業所の間で車をやりくりするときは、短い期間でも、それぞれの営業所で増車と減車の手続きをとるように、とされてる。ただし、国の通達(令和6年8月30日付け)で、営業所の間で運転者や車を動かしやすくする取り扱いが決まっていて、その条件に当てはまる場合は別だ。

ミナ

じゃあ、別の営業所へ移すときは、まず運輸支局に聞いたほうがいいですね。

ゲンさん

それが一番確実だ。

借りたトラックを返すときも、減車届

ミナ

繁忙期に短い期間だけトラックを借りることもありますよね。返すときは?

ゲンさん

返すときも減車届だ。緑ナンバーのトラックを借りるときは、車検証の使用者をうちに変えて、増車の届出を出して走らせる。だから、返すときはその逆をやる。減車の届出を出して、使用者を貸主に戻す。

ミナ

借りるときに増車届、返すときに減車届。セットなんですね。

ゲンさん

そうだ。借りる日が決まったら、返す日の減車届の段取りも一緒に決めておくといい。

営業所の台数が5両を下回るとき

ミナ

うちの営業所は、いま5台なんです。1台売ったら4台になっちゃいます。

ゲンさん

そこは気をつけろ。緑ナンバーの許可には、営業所ごとにトラックを5両以上置くという基準がある(中部運輸局の公示)。

ミナ

減車で5両を下回るのは、だめなんですか?

ゲンさん

公示では、減車で5両を下回るのは、災害などで車が使えなくなって、代わりの車が見つかるまでの間に限って認める、とされてる。だから、売る前に代わりのトラックを入れる段取りを先に組むのが筋だ。

ミナ

先に入れて、それから売る、ですね。

ゲンさん

そうだ。どっちも届出が要るからな、順番を決めてから運輸支局に相談するといい。

出し忘れたら、どうなる?

ミナ

もし、減車届を出し忘れたら……?

ゲンさん

届出をしないで台数を変えるのは、法律違反だ。100万円以下の罰金の対象になる(貨物自動車運送事業法 第75条第3号)。会社の業務でやったことなら、担当者だけでなく会社も罰金の対象になる(同法 第80条)。

ミナ

罰金があるんですね……。

ゲンさん

それに、法律に違反すれば、車の使用停止や事業停止といった行政処分の対象にもなりうる(同法 第33条)。罰金や処分だけじゃない。書類の台数と実際の台数がずれたままだと、運行管理者が何人要るかとか、次の増車のときの計算とか、いろんなところで話が合わなくなる。

ミナ

売る日が決まったら、すぐ課長に「減車届はいつ出しますか」って聞きます!

ゲンさん

おう。減らす日から逆算して、前もって出す。それだけ覚えておけば大丈夫だ。

まとめ

  • 緑ナンバーのトラックを減らすときは、運輸支局へ事前に減車の届出を出す(貨物自動車運送事業法 第9条第3項、同法施行規則 第6条)。
  • 売却・廃車・リースや借りた車の返却・自社の営業所間の移動は、どれも減車にあたる。営業所間の移動は、移す先で増車の届出も要る。
  • 営業所の台数が5両を下回る減車は、中部運輸局の公示では災害などの場合に限って認められる。代わりの車を先に入れる段取りを組む。
  • 届出をしないで台数を変えると、100万円以下の罰金の対象になる(同法 第75条第3号)。会社も罰金の対象になる(同法 第80条)。

カリトラでは、東海3県と静岡県西部の運送事業者さま向けに、緑ナンバーのまま使える事業用トラックを短期から貸し出しています。代わりの車が届くまでのつなぎにもご利用いただけます。緑ナンバーレンタルのページをご覧のうえ、お問い合わせからお気軽にご相談ください。

出典(2026年10月15日に確認)

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