緑ナンバーは何台から? 営業所ごとに5両以上という最低車両台数の決まり
この記事のポイント
- 一般貨物自動車運送事業(緑ナンバーのトラック)の許可では、営業所ごとに事業用のトラックを5両以上置くことが基準になっている(中部運輸局の公示)。
- トラクタとトレーラーの組み合わせは「1組で1両」と数える。2つ目の営業所を作るなら、そこにも5両以上が要る。
- 軽自動車で運ぶ貨物軽自動車運送事業は届出制で、この5両の基準はない。
※登場人物は架空のキャラクターです。内容は2026年10月時点の法令と、中部運輸局(愛知・岐阜・三重などを管轄)の公示にもとづきます。運用の細部は運輸局ごとに異なるため、実際の手続きは管轄の運輸支局にご確認ください。
ゲンさん、友だちが「独立してトラック1台で運送屋をやりたい」って言ってたんです。緑ナンバーって、1台から取れるんですか?
おっと、そいつは大事な話だ。ふつうのトラックで運送業をやるなら、1台じゃ許可は取れない。
えっ、そうなんですか?
営業所ごとに5両以上。これが基準だ。
「5両以上」の決まり
5両って、どこで決まってるんですか?
運賃をもらってトラックで荷物を運ぶ商売、つまり一般貨物自動車運送事業をやるには、国の許可が要る(貨物自動車運送事業法 第3条)。許可の基準のひとつに、事業用の車の数や車庫の規模などについて、事業を続けていける計画を持っていること、というのがある(同法 第6条第2号)。
「事業を続けていける計画」……。
その中身を、運輸局が公示で具体的にしてる。中部運輸局の公示では、営業所ごとに配置する事業用自動車の数は、種別ごとに5両以上とされてる。
種別ごと、というのは?
施行規則では、霊柩車とそれ以外のふつうの自動車に分けてる(貨物自動車運送事業法施行規則 第2条第1項第3号)。トラックは「それ以外」のほうだ。霊柩車の運送や一般廃棄物の運送、橋でつながっていない離島での事業などは、5両の基準の例外になってる。
5両の数え方
トレーラーはどう数えるんですか? 引っ張る車と、引っ張られる荷台と、2台ありますよね。
「けん引する車+けん引される車」で1両と数える。トラクタ5台にトレーラー5台なら、5両だ。
ほかの会社と一緒に使っているトラックは?
共同で使う車は、その車の使用の本拠になっている営業所でしか数えない。だから、よその営業所の車を当てにして5両にする、ということはできない。
営業所が2つあったら?
営業所ごとに5両だ。2つ目の営業所を作るなら、そこにも5両以上が要る。
許可を取るときの車の用意
許可を取る前に、5台買っておかないといけないんですか?
買わなくても、使う権利があることを示せればいい。中部運輸局の公示では、こんな書類で示すことになってる。
- 自分の車で用意するなら、車検証の写し
- 買う予定なら、車の売買の仮契約書の写しなど
- リースなら、契約期間がおおむね1年以上のリース契約書の写し
リースなら1年以上、なんですね。
それは新しく許可を取るときの話だ。許可を取ったあとに繁忙期だけ増やすなら、使用者を自社にして借りて、増車の届出を出すやり方もある。その流れは緑ナンバーのトラックを増やすときの「増車届」の流れと注意点で話したとおりだ。
5両を下回るときは
許可を取ったあとで、トラックを売って4台になったら?
中部運輸局の公示では、減車で5両を下回るのは、災害などで車が使えなくなって、代わりの車が見つかるまでの間に限って認める、とされてる。だから、売るなら代わりの車を先に入れる段取りを組むんだ。減らすときも、前もって減車の届出が要るからな(同法 第9条第3項)。
車が壊れて長く修理に出すときは?
走れる車が減って仕事が回らないなら、修理が終わるまで代わりの車を借りて増車する手もある。借りた車を返すときは、減車の届出だ。
軽トラックなら1台から
じゃあ、友だちは5台そろえないと独立できないんですか?
ふつうのトラックならな。ただ、軽自動車で運ぶなら話は別だ。軽自動車や二輪で運賃をもらって運ぶのは「貨物軽自動車運送事業」といって(同法 第2条第4項)、許可じゃなくて届出でできる(同法 第36条)。
軽トラックや軽バンの配送ですね。
そうだ。黒いナンバーの軽を見たことがあるだろ。あれだ。ただし、届出制でも安全や運行の決まりはちゃんとある。始める前に運輸支局で確かめるように、友だちに言っておけ。
はい! 「ふつうのトラックなら営業所ごとに5両、軽なら届出」ですね。
まとめ
- 一般貨物自動車運送事業の許可には、事業用自動車の数などについて適切な計画を持つことが基準としてある(貨物自動車運送事業法 第3条・第6条)。中部運輸局の公示では、営業所ごと・種別ごとに5両以上とされている。
- トラクタとトレーラーの組み合わせは1組で1両と数える。共同使用の車は、使用の本拠の営業所でしか数えない。営業所を増やすなら、その営業所にも5両以上が要る。
- 許可を取るときは、車検証の写し・売買の仮契約書・おおむね1年以上のリース契約書などで、車を使う権利を示す。
- 減車で5両を下回るのは、中部運輸局の公示では災害などの場合に限って認められる。
- 軽自動車で運ぶ貨物軽自動車運送事業は届出制で、5両の基準はない(同法 第36条)。
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出典(2026年10月15日に確認)
- 貨物自動車運送事業法(e-Gov法令検索):第2条・第3条・第6条・第9条・第36条
- 貨物自動車運送事業法施行規則(e-Gov法令検索):第2条
- 中部運輸局 公示「一般貨物自動車運送事業及び特定貨物自動車運送事業の申請事案の処理方針について」(PDF)